PIGEON HEARTS
豊富な数学的体験で、未来につながる「土台」をつくります。

Math-Program(マス・プログラム)

このプログラムは、ピジョンハーツの運営する「キッズワールド」、「ブリリアンキッズ」の トドラープリスクールで2014年4月から導入されます。 やった、できた、ひらめいた。センスは、体験して磨こう。
  • 【プログラム紹介】Math-Programって、なんだろう?
  • 【アクティビティ紹介】発達段階に沿った楽しいアクティビティ
  • 【監修のことば】山梨大学教授 中村先生の言葉
  • 【Q&A】「数学」と聞くとちょっと抵抗が・・・

Math-Programって、なんだろう?

子どもたちが将来、学習をする際に必要な、理解力/思考力/表現力。
これらは、幼児期に育んだ
「考える力」「ひらめき」「行動意欲」が「土台」になります。

これらが十分に形成されると、必要な基礎力が身について
きっと学習が楽しくなります。

その力の源は、今しかできない、良質な体験から。
Math-Program(マス・プログラム)は、
この「考える力」「ひらめき」「行動意欲」を育むために、数学的な考え方を
体系化したアクティビティをとおして、未来につながる「土台」づくりを
めざすプログラムです。

「土台」をつくれば、学習に使う基礎力が身につきやすくなります。

数学的といっても、計算式を解くわけではありません。
フィジカルワークからテーブルワーク、ワークシートまで子どもたちが楽しく意欲的に「数学的体験」をしていきます。

「体験」がいっぱいできる。
「体験」がつながって、もっと力が身につく。

子どもたちは、生活の中でさまざまな「体験」をとおして、いろいろな力を身につけていきます。
それには、子どもたちが質の良い体験をできるだけ多く自らできる環境が大切です。

子どもたちは、「なぜ?」「なあに?」という好奇心や「自分でやってみよう」という意欲によって
自分で身体を動かしたり、手を使って物に触れたりする体験の積み重ねから、ものの色や形・数
など多くのことを学び、感覚・感性や知性が磨かれていきます。

幼児期の体験をより豊かで楽しいものにしたい、それが Math-Program です。

「数学」は、自然科学探求の基礎から生活面の応用に至るまで深く関わり、言語とともに私たちに
とって無くてはならないものと言われています。そして、筋道をたてて考えたり、ひらめいたりして
何かがわかったときの喜びは、まさに数学的世界といえます。
Math-Program は、この「数学」に着目し、子どもたちに、そんな数学的世界を楽しく体験しながら
大好きになって欲しい、そんなという願いから生まれました。

「Math‐Program体験」とは、子どもたちの活動体験に数学的な考え方が数多く取り入れられた「数学的体験」をいいます。

例えば、

  • ・ものの集まりを数えて数の意味に触れる
  • ・ものの特徴をみて仲間同士を一緒にしたり分けたりする
  • ・順番通りに並べたり、並び方のきまりを見つけたりする
  • ・いろいろな図形や立体を手で触れて大きさや特徴に気づく
  • ・例を挙げて考えたり、何かに置き換えて考えたりする
  • ・考えたことを他の人に説明しようとする

Math‐Program では、このような「数学的な考え方」が《6つの視点・8つの領域》にわたって体系的に構築された「数学的体験」によって、子どもたちの活動体験をより豊かにして学習の基礎力を育みます。

ひとつの体験ではわからないことも、何度も繰り返したり、ほかの体験をしたりすることで結びつきが生まれ、まるで回路がつながるように新たな力が育ちます。
Math‐Program は、体験と体験が相互につながるようプログラムが構成されています。

【通常の体験イメージ】

機会が少なかったり偏ったりして、
つながりも生まれにくい。

【Math-Program 体験イメージ】

幅広く体系化された豊富な数学的体験で
それぞれのつながりも生まれる。

3段階のアクティビティが、発達段階に沿った力を育みます。

Math-programでは、子どもたちの発達段階に沿って、身体的な活動(フィジカルワーク)から始まり、テーブルワークやワークシートにステップアップしながら展開していきます。
この3段階のアクティビティが、子どもたちの思考力や応用力を楽しく育んでいきます。

フィジカルワーク 身体を使って数学的世界を楽しく体験します。 ◆積み上げられた色の異なるカラーボールを、それぞれ同じ色の箱に入れていくアクティビティです。ボールを手にした子どもたちは、ティーチャーのヒントや自分の考えで箱まで行きボールを入れます。だんだん慣れてくると、子ども同士で相談したり教えあったりする姿も見られます。 ある条件で「もの」を分類していくアクティビティです。

テーブルワーク テーブルの上で、ブロックやカードを用いながら
「体験」するアクティビティです。
◆絵が描かれた同じ形のブロックを用意します。バラバラに散らばっている状態からひとつずつ同じ種類のもの同士を積み上げていきブロックのタワーを作ります。どちらのブロックタワーのほうが高いか低いか比べたり、ブロックの数を数えて高さとの関係を体験します。
また、それぞれのブロックタワーを比べて、「どうすれば同じ高さになるかな?」と
考えながら足したり取ったりします。
別の種類のブロックで同じ数にするなど、さまざまな方法で繰り返し体験します。 計数・分類・比較・合成・分解など数学的な考え方がふんだんに取り入れられています。

ワークシート 絵本やお話で数学的世界に楽しく触れながら、ワークシートで体験していきます。 ◆お話をきいて、ひとりひとりワークシートに取り組みます。
木の描かれているワークシートに、木の実に見たてた赤いシールを数えながら木に貼り付けていきます。

「鳥が2羽飛んで来て木の実を2つ取っていきました。」
シールを木からはがして、鳥のくちばし部分に貼り付けます。

「りんごが3つ木から落ちました。」
シールを木からはがして、木の根元に貼り付けます。

子どもたちは、ストーリーを考えながら、自分でシールを数えながら貼ったり移動したりしていきます。 集合数・計数・分解・移動などという考え方を体験して、計数能力や数の変化に関する思考力を育むアクティビティです。

Math-Program監修の言葉

15歳児を対象にした「PISA調査」というものがあります。この調査は,OECDが知識や技能を実生活の様々な場面で直面する課題にどの程度活用できるかを評価するもので,世界65カ国が参加しています。これからの社会では知識や技能だけでなく,応用力,活用力が必要になります。それらの能力が身についているかを「PISA調査」はみています。
この調査には数学的リテラシーの分野があります。そこでは,算数・数学の問題が解けることだけでなく,日常生活の中で算数・数学を用いて問題を解決する力が求められています。この調査の結果を受けて,学校教育では数学的な思考力・表現力や数学への関心・意欲・態度の育成に力を入れています。
数学的な思考力・表現力は,学校教育だけでなく,日々の生活の中でも育てることができます。特に,幼児が持っている数に対する直感を研くことで,算数・数学の思考力や表現力を培うことができます。
算数・数学ときくと「計算」を思い浮かべる方が多いと思いますが,「計算」は算数・数学の一部でしかありません。また,算数は,紙とエンピツで解決するものと考えがちですが,実は操作や活動がとても大事になります。つまり,思考力や表現力は,紙とエンピツで計算だけをやっていて育つものではありません。身体を動かしながら,考えて,体験することによって育っていきます。
「数を数えること」を例に説明をしましょう。子どもが,数を「1,2,3・・・」と唱えても数のことが分かっているとはいいきれません。それは言葉を暗記しているだけかもしれないからです。数のことが分かるとは,ブロックや積み木と数を対応させながら,「いち,に,さん,・・・」と言えることです。また,ブロックを10個ずつ集めたり,同じ数ずつ並べたりすることで数の広がりや数の面白さを体感することができます。このような活動や体験を通してこそ,数とは何かが分かり,考えることの基礎が培われていきます。

子どもは身体を動かして,活動や体験を行うことで様々なことを学んでいます。幼児にとっては,活動や体験を通して,数学のセンスを磨くことができます。ものを数えることからの数への直感,数の規則の発見,数列の不思議さ,量の大きさや量感に対する直感,形の中に含まれている数学的要素の面白さなど,数学的な体験で子どもたちの頭の中にある数学的なセンスを豊かにします。
 「Math-Program」は,数量,図形,操作・活動,態度,条件,思考・表現の6つの視点から数学的要素を分析して比較,分類,模倣,類推,規則性の発見など様々な数学的センスを伸ばす内容で構成されています。数多くのアクティビティや体験を通して,子どもたちの思考力や表現力を身につけ,好奇心や関心意欲を喚起します。
今,必要なことは,知識をたくさん覚えることではなく,「考える力」「ひらめき」「行動意欲」への土台作りをすることです。

山梨大学 教育人間科学部長・教授 中村享史 先生 所属 大学院教育学研究科 教育実践創生講座

Q&A

〈数学〉と聞くと、ちょっと抵抗があるのですが…。
きちんと答えられるか心配です…。

だいじょうぶです。
答えではなく体験を大切にします。 「数学的…」と聞くと、答えがひとつしか無いのでは?
と思うかもしれませんが、このMath-Programは、答えを求めるものではありません。
体系化された数学的要素の体験的アクティビティです。
アクティビティでは、「できる」「できない」、「正しい」「正しくない」という見方はおこないません。
どんな行動にも子どもたちなりの考えかたがあります。
子どもたちがしたことを受けとめて、認めることで、子どもたちは、自分の行動を肯定的に捉えて、良質な「体験」として積み重ねていきます。
Math-Program では、ティーチャーがこのことを踏まえて「肯定的指導」を行っていきます。

年間を通じて、どんなカリキュラムですか?

数量、図形や操作・活動など6つの視点を踏まえた数学的考え方に基づき、「数を数える」「数量」「分類」「比較」など 8つの領域にわたって構成されたアクティビティを体系的に体験していくカリキュラムです 身体を使ったフィジカルワーク、カードやブロックを用いたテーブルワーク、ひとりひとりで取り組むワークシートなど、発達段階に応じて段階的に無理なく体験していきます。また、季節や行事のテーマにも数学的な考え方を取り入れていきます。

途中から入会してもついていけますか?

だいじょうぶです。 担当のティーチャーがお子さまの負担にならないよう、進めてまいりますのでご安心ください。
一緒にアクティビティに参加している他のお子さまの様子などをみながら、徐々に慣れて、自分らしさを発揮するようになります。

教材費はかかりますか?

かかりません。 クラスで使う教材費は、お月謝に含まれていますので追加のご購入はありません。
また、Math-Programでは、普段つかったり目にするものもアクティビティに取り入れて、身の回りのなかの新たな発見を体験していきます。

計算練習をしますか?

計算式などは扱いません。 Math-Programは、難しい計算式を解いたり、テストをしたりするプログラムではありません。
フィジカルワークやテーブルワークなどを通じて、数学的な体験を数多くすることで、考える力・ひらめき・行動意欲などを身に付けていくのがねらいです。
直接的な計算のかわりに、数や図形、数学的な考え方を楽しく体験することで、将来的な学習の場でも考えることがきっと好きになります。

宿題はありますか?

ありません。 宿題はありませんが、その代わりに、ここでの数学的なアクティビティは、ご家庭でも繰り返し体験して欲しいと考えています。
遊びなれた積み木やおもちゃなどを使って、数えながら数の変化を体験したり、ある条件で分類したり・並べたり、そんな体験を繰り返すことが、お子さまの「考える力」「ひらめき」「行動意欲」を育み、きっと将来の大きな力になっていきます。 ぜひ、ここでの体験をご家庭でもどうぞ。